私にとって初めて所有する車、日産のラシーンに乗り出して一年半が経ちました。
この記事では、日頃生活の足としていく中でこの車に感じたことを書き記しておこうと思います。
古い車は何かと大変とは言うけれどその実情はどうなのか、ラシーンに興味を持っている方の参考になれば幸いです。
付き合っていくのに大変なところは多々あれど、それ故に日常の相棒として記憶に残る車になるであろう、そう思わせてくれる魅力を日々感じています。
選んだ経緯:味わい深い中途半端さ
私は元々買い物にしても仕事にしてもバイクがメインでした。それが見た目に惚れ込んで購入した、1993年製のSRV250というYAMAHAのバイク。今回紹介するラシーンの3つ年上のバイクです。
なので車をどうするかとなった時も判断材料は、スペックの良し悪しや高年式であることからくる安心感ではなく、ただただ見た目が自分にとってしっくり来るか。
車のデザインはいろいろですが、私が乗りたかったのは、小さい子供が指差して「ブーブー」と喜ぶような車。そんな可愛らしい車が欲しかったのです。
次に考えたのは古いと言っても限度があるということ。お金を余分にかけて車の面倒を見ていくほどの車好きではないし、財力もありません。
そこで基準を設けました。自分のバイクの年式である1993年より新しいものから選ぼうと。なので主に90年代後半から2000年までのラインナップを漁りまくっていきました。
候補に上がったのはワーゲンのゴルフ3(1991-2002年)とフィアットの初代パンダ1981-1999年)など。
ゴルフ3は台数が見つからず断念。パンダは実物を街で見かけてあまりの小ささに愕然。それに左ハンドルの車を扱う自信はなかったので諦めました。

そこで国産車に目を向けるとラシーンにぶち当たりました。可愛らしいフォルムは言わずもがな、ピンからキリまで揃う幅広い中古ラインナップ、ペーパードライバーからでも扱いやすそうな車格。
初めての車なのだから少しだけ人とは違うのが欲しい、そういう自分にはこれほどフレンドリーな存在はなかなかなかった気がします。
実際客観的に見てもいろんな面で中途半端な存在であり、そのこと自体が逆にこの車の個性と言いたくなるところがあります。
一見するとキャンプ場に置いてあるのにぴったりなクロスカントリー風に見えますが、それにしてはやけに車高が低くスマートなフォルム。
後で述べますが中身の性格的にもラフな環境を走破すると言うのでは全然なく、平坦な道をのんびり走るのがこの車には合っているようです。
どっちつかずなものにこそ魅力を感じる人にとって、ラシーンは特別はまる車だと言っていいでしょう。

走行性能:現代の車にはないもっさり感
ラシーンに興味のある方でしたら、かわいいのは言われなくてもわかってるからさという感じでしょうから、ここからは私が実際乗ってて感じた点をご紹介します。
他のラシーンのレビュー通りかなり鈍臭い走りかと思います。
特に走り出しがスムーズにいかず、幹線道路などではアクセル気持ち強めに踏み出さないと前の車に追いついていけません。
私のものも含めいま手に入るラシーンのほとんどは4速ATだと思いますが、このATの挙動がひどいというか、味があるというか…
ギアの切り替わりがこちらの求めているののワンテンポ遅く、切り上がっていく時には回転数の独特のふん詰まり感があるため意識的なアクセル操作を強いられます。
回転数にこの抵抗感を感じたらさらに踏み込めばいいと思えば常にそうとはいかず、アクセルを少し緩めるとすんなりギアが入ってくれたりします。
走り出し2速に入る時なぞはまるでどっこいしょ!という車の声が聞こえてきそうなくらい。
ラシーンを所有してから何台かレンタルする機会があったのですが、最近の車からはこの声が聞こえてこないことに驚愕したものです。
ギアの切り上がりも遅ければ切り下がるの遅いです。
そのため停車時に前に突っ込まないように気を付ける必要はありますが、車が一定の流れで動いている時はクルーズ感というか独特のフワフワした感じがあって気持ちいいです。
そのせいかわからないですが高速道路でも意外と安定した走りができます。
ただ心地いいのは100km前後までで、それ以上になると徐々にハンドルが小刻みに振動し出すので精神的によくないです。
ゆったりと高速を流していくのならだいたいは快適な旅になりますが、辛いのは首都高のような70〜80kmくらいの範囲で加減速が慌ただしい道路状況の場合。
速度帯がちょうど3速と4速の間にぶち当たり、先ほどのフン詰まり感、ぐももと車が悲鳴を上げている感覚に常に苛まれることになります。
ラシーンに乗ってて一番辛いなと思いのがこのケースです。
こんな感じなので走っててイライラすることはしばしばです。しかしそんな時は、急いでいるわけでもねえしなと自分をなだめるようにしています。
そうしたら鈍足に対するフラストレーションよりも、エンジンの鼓動の心地よさやうまくスピード管理できた時の気持ちよさの方が優ってきます。
まあゆっくり行こうじゃないか、そう諭してくれる車。そう思える方でしたら楽しく走ることができるでしょう。

燃費:気にして走るのも醍醐味の一つ?
古い車を所有するにあたって皆さんが一番気にされる点かと思います。
ラシーンに関して言えば、現代の感覚からするととても悪いと言っていいでしょう。
私のラシーンのカタログ燃費が12.8km/l。言うて30年前の車。おそらくどれだけ燃費を意識してお金をかけ日々の走行をしてもこの数値に近接することはないでしょう。
これまでの一年半ほどの記録ですが、平均8.3km/l。最高値は11.7km/l。最低値は6.8km/l(小数点以下が気になるようになってしまいました…)。
空調の必要ない季節で普通に大人しく運転してたら8km/lはいくよなという感覚です。
片道100km以上のロングドライブがあると10km/l越えに到達、やはり真夏だと冷房をせこせことしか使わなくても7km/l前後に悪化します。暖房は基本使いません。
普段走るのは東京都内の市街地。夕方以降の混雑時間帯もよく走ります。おそらく全国的にも特別悪条件と言っていいのではないでしょうか。
プラグの高性能なものに換えてみたり、エコタイヤを履かせたりしてはいますが、今のところ目に見えた効果は見られません。
それより大事なのが燃費走行の徹底。今月は時間に余裕なく動いた日が多かったな、と思ってると素直に数値に反映されていたりします。
最も効果的なことは、せかせかせず落ち着いた運転を常に心がけるという人間側の工夫なのかも知れません。
燃費走行の徹底は自ずと最高の安全運転に繋がる!
苦し紛れでありながら、ラシーンの燃費の悪さにビビっている方にはそう言いたいです。

故障トラブル:走行不能とまではいかないが
古い車はうまくいかないものなのだな、納車の時点から思い知らされました。
中古車の納車までの期間はだいたい2〜3週間なのだそうですが、契約から2週間経ってから購入店からの連絡。エンジンからのオイル漏れの対処で時間をいただくとのこと。
多少はしょうがないよねと悠長に構えていたら、しばらくして再度連絡。今度はブレーキの問題で部品をメーカーに発注することになったので納車が遅くなるとのこと。
結果契約から2ヶ月近く経過しての納車となりました。振り返るとそこまで時間をかけてくれたお店に感謝です(正直言ってここまで手を入れると赤字なんですと担当者が漏らしてました)。
ただ不安要素を潰してくれたのだから安心だとならないのが古い車の常。使っていくうちにぼろが出てくるものです。
これまで経験したものだと、エンジンからのオイル漏れの再発、ウィンドウが全開のまま戻らない現象、冷却水漏れなど。
オイル漏れに関してはオイル交換時に漏れ止めを添加して落ち着きました。
その後乗り出して一年して問題も出尽くしたかなと思いきや、最近に発覚した冷却水の漏れ。
なかなか難しいものだなと思いますが、修理店と相談しながら次善策を打ってもらったりしてそこまで大きい出費は発生してません。
何より急に走行不能になったりといった最悪の事態に遭っていないだけラッキーかなと思っています。

おわりに
いかがでしたでしょうか。
日常の足としての機能面だけで言うのなら、ラシーンは非常に扱いづらい車であることは確かです。
しかしその独特の佇まいに惚れ込んだ人にとっては、欠点を補って余りある魅力に溢れた車と言っていいでしょう。
大規模立駐で迷いに迷ってやっと自分の車を見つけられた時、大変な仕事から帰って車に乗り込みほっと一息つく時、様々な瞬間で俺の車相変わらずかわいいよなあと思わせてくれます。
それに苦労が多い方が結果記憶にも残るしなと自分を納得させているところもあります。
これからしばらくはラシーンと生活を共にすることと思いますが、いろんな意味で思い出深い車になるだろうという予感しかありません。

上の写真は地元山形の自然をラシーンで走った時に撮ったもの。
その時の様子は以下の記事にて。


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