初めての中型バイクに1993年製を選んだ私の愛車レビュー【SRV250】

バイク

1993年製のヤマハのバイク、SRV250sに乗り始めてもうすぐ5年の節目になりますので、レビューといったら大げさですが、このバイクに対する私なりの印象を述べていきたいと思います。基本的には愛車紹介にはなってしまいますが、古いバイクに興味あるが不安も多く購入に踏み切れないといった方の肩を押す形になればなと思います。

バイクは車と違い趣味性が強く、人によって求めるものはだいぶ違ってくるかと思います。なのでまず最初に自分の私のバイクに対するスタンスを明確にした方がいいかなと思います。

私は普段仕事の足としてバイクに乗っており、あくまで目的地に着くための道具といった形で使っています。毎日昼夜問わず働いてくれるもの。そして山のてっぺんが目標とあらば登らざるをえないけど、くねくね山道は苦痛でしかない、そういった軟弱なバイク乗りです。だけどどうせ旅を共にするなら愉快なやつと一緒がいいよな、そんな感じで捉えています。調子悪くなるのが怖いのでカスタムもやりません。

バイクは見た目が第一。そんな方こそ過去のラインナップを

ただの道具とはいえ、乗り物には自分自身の分身であるかのようなファンタジーを感じさせるところがあります。だからこそ一見したところで感じるバイクの面構えが自分に刺さるか、これがそのバイクを選ぶ第一の要素だと思っています。

納車していただいたバイク屋さんの話では、昔のバイクは一つひとつのモデルに現在より多く資金をかけているので、フレームのレベルからオリジナル設計をすることができる、その結果たくさんの個性的なバイクが世に出される、とのことでした。バイクのトレンドには詳しくないですが、今のバイクのラインナップを示して着せ替えバイクと称する声も聞こえます。

年式の壁を取り払ってしまえばたちまち選択肢の幅が広がるんじゃないかと思います。そうすれば自分にはこれしかない、そういったバイクに出会えるはずです。私の場合ですが、SRVの他のバイクにはないキメラ的な性格に惹かれました。ぱっと見はYAMAHAのバイクらしいクラシカルな出立ちにVツインのエンジン。そしてなんといってもいかり肩のようにせり上がった男臭いタンク。それは兄弟車種のSR400の流線型とは全く印象の異なるものでした。

SRV250sはSRV250のマイナーチェンジバージョン。元々ネイビー無地だったタンクがよりヤマハらしいデザインに。

どこを切り取っても絵になります。全く飽きがきません。エンジンまわりは特に気に入っています。クランクを這うようにレイアウトされたエキパイ。

サイドカバーには”SOULFUL V-TWIN”の文字が。当時の広告にも使われていたのでしょうか。グッときます。

故障リスク。運の問題ではあるけどそこまで怖がることはありません

乗り出してからの大きな問題が、キャブレターの不調でした。キャブのオーバーフロー(詳しくは分かりませんが…)で5分ともたずにエンジンストップ、プラグを確認すると真っ黒になる。近所を試走するにもスペアのプラグを何個も取り替えながらなんとか家にたどり着く、そういった状況でした。結局初期不良扱いでバイク屋に無償で対応してもらいました。納車前のテスト走行で異常がなかったからキャブまでいじらなかったが、開けてみたら部品の劣化があったようです。

これが古いバイクを所有することの洗礼かと、なんの知識もなく飛びついた自分を悔いもしました。しかし特筆すべきトラブルといったらそれくらいです。そもそも30年近く前のバイクなのに、キャブレターを開けずに整備するパターンってあるのだろうか、と思いますし。例外的なことであって、それからというもの現在に至るまで、もう寿命だろうしエンジンが急に止まってしまうかも、そういった不安は微塵も感じさせず働いてくれています。

常について回る問題といえばフロントフォークのオイル漏れでしょうか。フォークに点サビが浮いた状態なのでオーバーホールしてもいずれまた漏れてきます。このサビが非常にしぶとく、以前バラしてもらった際に磨いてもらい外見は綺麗になりましたが、しばらくすると表面に浮いてきてしまいます。古いバイクにはよく見られるトラブルのようなので、現車確認の際はフォークの状態も見ておいた方がいいなと思います。

修理費用の面ですが、上記のフォークオーバーホールが左右2本で工賃2万円+パーツ代でした。納車から2年ほど乗った時点の修理でしたので安い出費かなと思います。納車時に2万キロだった距離計も今では4万キロ越えになっていますが、古いバイク故の特別の出費といったらそのくらいでしょうか。

毎日の通勤。遠めのツーリングでもお世話になっております

古いバイクを通勤で使う場合特に心配なのは、いざ出かけるとなってエンジンがかからないということだと思います。でもこの点でも信用しきっています。真冬であってもチョークを引かずとも一発始動。暖機の問題がキャブ車にはつきまといますが、アイドリングの時間を設けずゆっくりと走りながら暖めるという形をとっています(これは私のやり方で、十分にエンジンが暖まってから走り出した方が負担が少ないとは思います)。

さらには長距離移動でも無事帰ってこれないのでは、といった不安を感じたことはないです。過去に高速道路メインの400kmほどのツーリングを何度かしましたが、問題なのは風圧に晒されて自分の方がへとへとになるくらいなものです。

以前SRVと同じような年式のレンタルバイクで沖縄旅行をした際、点火装置まわりに雨水が侵入しレッカーしてもらったことがありました。旅先の貴重な時間の中でのそういったトラブルは悔しいものですし、車に比べてバイクがいかにデリケートであるか思い知りました。便利な足がなくては見せてもらえないものを見せてくれるバイクに感謝です。


ここまで読んでいただきありがとうございました。古いバイクも悪くないかも、そう少しでも思っていただけたなら幸いです。今後もSRVで行った場所など、いろいろと記事にして行きますのでお楽しみに。ではまた。

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